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企業・地域を越えて「施工能力」をつなぐ、新たな建設生産モデルへ

 株式会社EARTHBRAIN(本社:東京都港区、代表取締役社長:小野寺昭則、以下、EARTHBRAIN)は、木下建設株式会社(本社:和歌山県有田市、以下、木下建設)および株式会社鴻治組(本社:広島県広島市、以下、鴻治組)の協力のもと、建設機械向け遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」を活用し、企業・地域の垣根を越えた相互遠隔施工を2026年10月15日(木)に実施しました。

 今回の取り組みでは、木下建設のオペレーターが和歌山県有田市の本社から広島県福山市にある鴻治組の施工現場の油圧ショベルを、鴻治組のオペレーターが広島県福山市の施工現場から和歌山県橋本市にある木下建設の施工現場の油圧ショベルを、それぞれ遠隔操作しました。

 両社がそれぞれ保有する建設機械や遠隔操作設備、オペレーターの技能を企業・地域の垣根を越えて相互に活用することで、担い手不足への対応や生産性向上に加え、災害などの非常時にも地域を越えて支援し合える体制の構築につながる、新たな建設生産モデルの実現を目指します。

 建設業では、担い手不足や就業者の高齢化が進み、限られた人材で生産性を高めていくことが求められています。国土交通省が公表した「i-Construction 2.0」では、2040年度までに建設現場の省人化3割(生産性1.5倍)を目指しており、その実現に向けた取り組みの一つとして、建設機械の遠隔化・自動化が位置づけられています。※1

 こうした中、建設会社や地域ごとに保有する人材や建設機械、設備を、それぞれの企業・地域の中だけで活用するのではなく、必要に応じて相互に活用していくことも重要になります。遠隔操作技術によって企業や地域を越えて施工能力をつなぐことで、必要な場所で人材や設備を補い合い、限られたリソースをより有効に活用することが可能になります。これにより、人材や設備が不足する現場でも必要な施工能力を確保し、工事をより効率的かつ安定的に進めることが期待されます。

 EARTHBRAINは、遠隔操作技術を活用して企業・地域を越えて施工能力をつなぎ、必要な場所で人材・設備を補い合いながら、柔軟かつ効率的に施工を進める「新たな建設生産モデル」の実現可能性を検証するため、木下建設と鴻治組の協力のもと、今回の相互遠隔施工を実施しました。

実施日:2026年10月15日(木)

対象工事:鴻治組 「令和7年度福山道路山北第4改良工事」

     木下建設「R7 紀の川九度山地区上流掘削工事」

使用システム:EARTHBRAIN 「Smart Construction Teleoperation」

■今回の取り組みのポイント

● 企業・地域を越えた相互遠隔施工

木下建設と鴻治組のオペレーターが、それぞれ相手企業の施工現場にある建設機械を遠隔操作し、

和歌山県と広島県をつなぎ、企業・地域を越えた相互遠隔施工を実施しました。

● 建設機械・設備・オペレーターの技能を相互活用

各社が保有する建設機械や遠隔操作設備、オペレーターの技能を企業・地域を越えて相互に活用し、必要な場所で施工能力を補い合う体制を検証しました。

● 場所にとらわれない施工への参加

オペレーターが現場へ移動することなく、遠隔地から施工に参加。熟練オペレーターの技能を離れた地域でも活かすなど、人材をより柔軟に活用できる可能性を示しました。

 本取り組みを通じて、遠隔地にある建設機械を企業間で相互に操作できることを確認しました。遠隔操作技術を個々の現場の省人化に活用するだけでなく、企業や地域を越えて施工能力を補い合いながら効率的に工事現場を動かすとともに、熟練オペレーターの技能を離れた地域の施工にも活かすことや、遠隔地から施工に参加するなど、新たな働き方にもつながる建設生産モデルの可能性を示しました。

 今回得られた知見をもとに、通信環境や安全管理、企業間の運用ルールなどの課題を検証し、より多くの企業・現場で活用いただける仕組みへと発展させてまいります。平常時の人材・設備の有効活用に加え、災害などの非常時にも地域を越えて施工能力を補い合える環境の構築を目指します。

 今後もEARTHBRAINは、施工に関わる人・建設機械・建設現場をデジタルでつなぎ、より安全に、

クリーンでスマートに建設生産プロセス全体を最適化するスマートコンストラクション®を推進し、建設産業の持続的な発展と変革に取り組んでまいります。

木下建設株式会社 インフラDX推進室長 木下 遥平

 当社の遠隔操作設備とオペレーターの能力を、県外の建設会社の現場でも活かすという新しい挑戦です。今後も地域の枠を越えた連携の可能性を探っていきたいと考えています。

株式会社鴻治組 副社長取締役 檜山 直稔

 広島は豪雨災害を幾度も経験し、被災直後に人手も建機も不足する現実を目の当たりにしてきました。オペレーターが現場へ移動することなく、離れた地域のパートナーと施工を進める仕組みは、平常時の人手不足対策に加え、災害時に地域を越えて支え合う体制づくりにもつながると考えています。今後も地域を越えた試行を重ね、新しい広域連携のモデル構築を目指してまいります。

株式会社EARTHBRAIN 代表取締役社長 小野寺 昭則

 今回の取り組みは、単に離れた場所から建設機械を操作するという技術の実証ではありません。

 これまで建設会社ごとに保有・活用されてきた建設機械や熟練オペレーターの能力を、企業や地域の垣根を越えて活用する、新たな建設生産モデルへの挑戦です。

 私たちEARTHBRAINは、スマートコンストラクション®︎を通じて、個々の建設機械のデジタル化にとどまらず、建設生産プロセス全体の変革を目指しています。

 今回の木下建設様、鴻治組様との取り組みをその第一歩として、平常時の生産性向上はもちろん、将来的には災害発生時に地域の建設会社が互いに支援し合える仕組みづくりも視野に入れています。お客様と共に、安全で生産性が高く、災害にも強い建設産業の実現に取り組んでまいります。

※1 国土交通省「i-Construction 2.0 ~建設現場のオートメーション化~」(令和6年4月)

※2 Starlinkは、Space Exploration Technologies Corp.の商標です。

■Smart Construction Teleoperation とは    

 株式会社EARTHBRAINは、コマツ、NTTドコモビジネス、ソニーセミコンダクタソリューションズ、野村総合研究所の4社によって2021年に設立された、建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するテクノロジーカンパニーです。 

 建設生産プロセス全体のあらゆるデータをデジタルでつなぎ、労働力不足や長時間労働、

安全性・環境適応性、コストなど建設業界が抱えるさまざまな課題の解決を支援する「スマートコンストラクション®︎」を開発・提供しています。

 テクノロジーを駆使し、現場をデジタル空間上に再現する「デジタルツイン施工」を推進することで、安全で生産性が高く、スマートでクリーンな未来の現場創りに取り組んでいます。 デジタル技術で建設生産プロセスを最適化し、生産性・安全性・環境適応性を飛躍的に高めることで、世界の建設産業の持続的な発展と構造変革をリードしてまいります。