FOIP提唱10周年、32カ国・地域から参加登録「FOIP+対話2026」を開催。第1回「安倍晋三賞」インドの研究者が受賞
FOIP+企画実行委員会は、2026年10月17日・18日の2日間、国際会議「FOIP+対話2026 – Beyond the First Decade」をオンラインで開催しました。本会議は、安倍晋三元内閣総理大臣が2016年に提唱した「自由で開かれたインド太平洋(Free and Open Indo-Pacific:FOIP)」の10周年を記念し、その歩みを振り返るとともに、次の10年に向けた課題と可能性を議論するために企画されました。
インド太平洋地域を中心に32カ国・地域から参加登録があり、国内外から20名の研究者・政策専門家が登壇。 外交・安全保障、経済安全保障、健康安全保障など幅広い分野から、FOIPの今後の役割や国際協力のあり方について議論しました。また、次世代の研究者によるFOIP研究を促進するために創設した「安倍晋三賞」の第1回受賞者を発表。インドの研究者Pratnashree Basu氏が安倍晋三賞、フランス・カナダの研究者Abigaël Collin-Delille氏がFOIP+奨励賞を受賞しました。
本会議および表彰は、FOIP+企画実行委員会が主催し、安倍晋三デジタルミュージアム プロジェクト(一般社団法人 後来ノ種子プロジェクト)、安倍晋三インド太平洋研究所、自由で開かれたインド太平洋研究所が共催しました。
安倍晋三賞は、FOIPの国際的な促進と発展に貢献する優れた研究、アイデア、活動を行う若い世代を顕彰し、さらなる研究や国際的な活動を奨励することを目的として創設されました。
初年度となる2026年は、17カ国・地域から応募が寄せられ、選考委員会による審査を経て、「安倍晋三賞」と「FOIP+奨励賞」を決定しました。10月17日の表彰セッションでは、安倍昭恵氏が受賞者を発表し、選考委員会による講評が行われました。
第1回 安倍晋三賞(The Abe Shinzo Award)
Pratnashree Basu(プラトナシュリー・バス)氏/インド
Observer Research Foundation(ORF)、Strategic Studies Programme、Associate Fellow
受賞論文
Broadening the Constituency for FOIP: India and the Next Phase of the Indo-Pacific
「FOIPの参加基盤を広げる――インドとインド太平洋の次なる段階」
本論文は、インドの視点からFOIPの将来的な発展を考察したものです。インド太平洋地域の国々が持つ多様な政策課題や戦略的立場を踏まえながら、FOIPの開放性と包摂性を具体的な協力へと結びつけ、より幅広い国々が参加する地域協力のあり方を論じています。
受賞者コメント
「安倍晋三元総理がインド太平洋に残されたビジョンのもとで、私の研究が評価され、安倍晋三賞を受賞できたことを大変光栄に思い、心より感謝申し上げます。私の論文が、インドがいかにしてFOIPの『開放性』と『包摂性』という理念を具体的な協力へと結びつけ、地域の国々が持つ多様な優先課題や戦略的視点を反映していけるのか、その議論に貢献することを願っています。また、FOIPがより包摂的で、より多くの国々に共有される地域的な取り組みへと発展していくために、今後も議論を続けていきたいと考えています。」
FOIP+奨励賞(FOIP+ Honorable Mention 2026)
Abigaël Collin-Delille(アビガエル・コラン・ドリル)氏/フランス ・カナダ
Université Laval(ラヴァル大学)、地理科学博士課程
受賞論文
New Caledonia and the Future of a Free and Open Indo-Pacific: Rethinking France’s Pacific Strategy through Stability, Legitimacy and Regional Integration
「ニューカレドニアと自由で開かれたインド太平洋の未来――安定性、正統性、地域統合からフランスの太平洋戦略を再考する」
本論文は、ニューカレドニアを題材に、フランスの太平洋戦略とFOIPの将来を考察したものです。地域の安定性、政治的正統性、地域統合という観点から、インド太平洋における多様な主体の関係や地域秩序のあり方を検討しています。
受賞者コメント
「FOIP+奨励賞2026を受賞できたことを、大変光栄に思うとともに、心より感謝申し上げます。『自由で開かれたインド太平洋』というビジョンの形成に先駆的な役割を果たしてきた日本から、このような評価をいただけたことは、私にとって特別な意味を持っています。選考委員会および主催者の皆様に、心より御礼申し上げます。博士課程の研究者として、インド太平洋と変化する地域情勢に関する国際的な議論に貢献する機会をいただけたことを、大変ありがたく思っています。今回の受賞は大きな栄誉であると同時に、今後も研究を深め、地域を越えた対話を促進していくための大きな励みとなりました。」
今回のFOIP+対話では、インド太平洋地域を中心とする32カ国・地域から参加登録があり、幅広い国・地域の研究者や政策専門家が集いました。FOIP提唱から10年間の歩みを振り返るとともに、外交・安全保障に加え、経済安全保障や健康安全保障など、多様化する地域課題について議論しました。
2日間の会議には20名の研究者・政策専門家が登壇しました。兼原信克氏(笹川平和財団常務理事、元国家安全保障局次長)、谷口智彦氏(元内閣官房参与)による基調講演に加え、米国、オーストラリア、台湾、インド、日本の研究者が、それぞれの国・地域から見たFOIPの成果と課題を報告しました。
また、墓田桂氏(成蹊大学教授)、畠山京子氏(新潟県立大学教授)、渋谷健司氏(Medical Excellence JAPAN理事長)らが、外交・安全保障、経済安全保障、健康安全保障などの視点から、FOIPの今後の可能性について議論を深めました。
さらに、「FOIP+ Featured Papers」では、安倍晋三賞の最終選考に選ばれた研究者による論文発表と質疑応答が行われ、次世代研究者の研究成果を共有する機会となりました。
今回の会議は、FOIPを多角的な視点から捉え直し、次の10年に向けた課題や国際協力の可能性を考える機会となりました。
FOIP+は、2016年に安倍晋三元総理が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」の理念を踏まえ、国境を越えた研究ネットワークの形成、分野横断的な対話、次世代研究者の育成を通じて、そのさらなる発展に貢献することを目指す有志のプロジェクトです。
「FOIPの未来にプラスを」をコンセプトに、国際会議「FOIP+対話」や「安倍晋三賞」などの取り組みを推進しています。2027年には第2回「FOIP+対話」の開催を予定しており、今後も国や地域、世代、研究分野を越えた対話と交流の機会を創出していきます。
お問い合わせ
主催:FOIP+企画実行委員会
共催:
安倍晋三デジタルミュージアム プロジェクト
安倍晋三インド太平洋研究所
自由で開かれたインド太平洋研究所
事務局:一般社団法人 後来ノ種子プロジェクト
E-mail:[email protected]
公式サイト:https://sites.google.com/foip-plus.com/foip-j/
【社団概要】※本企画では事務局機能を担当しました
社名:一般社団法人後来ノ種子プロジェクト
本社所在地:東京都中央区日本橋小網町15-9
代表理事:德本進之介
事業内容:アーカイブ事業、教育事業、文化事業など
設立:2024年5月2日