メディヴァと多摩ファミリークリニック、「都市型プライマリケアDXモデル」の共創を開始
株式会社メディヴァ(東京都世田谷区、以下「メディヴァ」)は、運営支援先である医療法人社団 家族の森 多摩ファミリークリニック(神奈川県川崎市、以下「多摩ファミリークリニック」)とともに、都市型プライマリケア領域におけるDXモデルの共同構築を開始しました。
デジタル技術とAIを活用し、「診療」「地域連携」「人材育成」「経営」の4領域を一体的に変革する、新たなプライマリケアモデルの確立を目指します。
高齢化の進展や医療ニーズの複雑化に伴い、プライマリケアには、病気の診断・治療だけでなく、患者の生活背景、家族状況、価値観、地域資源なども踏まえた包括的かつ継続的な支援が求められています。
一方、診療所の現場では、患者情報が電話、FAX、電子カルテ、口頭の申し送りなどに分散し、多職種・多機関の連携や、知識・経験の共有が個人に依存しやすいという課題があります。特に都市部では、医療機関や介護サービスが多様で、患者が複数の機関を利用することも多く、必要な情報が十分に共有されないまま診療や支援が行われる場面が少なくありません。
加えて、電話対応、記録、書類作成、情報整理などの間接業務が、医療従事者が患者と向き合う時間を圧迫する要因にもなっています。
こうした課題を解決するには、情報をデジタル化するだけでなく、蓄積した情報を安全に共有・活用し、必要に応じてAIによる整理・要約・分析を取り入れながら、日々の診療や組織運営の改善につなげることが重要です。
本プロジェクトでは、DXを単なるシステム導入ではなく、デジタル技術とデータを活用して、医療と組織のあり方をより良く変えていく取り組みと位置付けます。
「デジタル化すること」自体を目的とせず、医療者が患者に向き合う時間を増やすこと。
多摩ファミリークリニックが培ってきた家庭医療・総合診療、外来・訪問診療、人材育成の実践と、メディヴァの25年以上にわたる医療機関の運営支援・業務改善実績と医療DX・AI活用による知見を組み合わせ、現場で実装・検証・改善を重ねながら、他の医療機関にも展開可能なモデルを構築します。
以下の4領域の変革を一体的に推進することで、診療所に蓄積される情報や知識を、診療、地域連携、人材育成、経営改善に循環させ、患者・地域・医療従事者のすべてにとって持続可能なプライマリケアの実現を目指します。
1.診療の質向上を支えるDX
患者の診療情報に加え、生活背景、価値観、家族状況などを適切に整理・活用し、継続的な患者理解を支援します。音声や文書から必要な情報を記録・要約する仕組みや、患者情報を部署横断で把握する仕組みを構築。医療者が記録業務などに追われることなく、患者との対話と専門的な判断に集中できる環境づくりを進めます。
2.地域連携を支えるDX
院内の医師、看護師、事務職員に加え、地域の訪問看護ステーション、介護事業者、病院などとの情報共有の円滑化を目指します。相談・紹介内容の整理や地域連携データの可視化を通じて、地域ニーズを把握し、切れ目のないケアにつなげる仕組みを整えます。
3.人材育成を支えるDX
診療や業務を通じて得られる知識、事例、標準的な対応方法を組織の資産として蓄積し、家庭医療・総合診療を担う医師やスタッフの学習に活用します。デジタルツールやAIによる蓄積した情報の検索・要約、症例の振り返り支援などを通じ、指導する側と学ぶ側の双方を支える教育環境を整備します。
4.持続可能な経営を支えるDX
電話対応、記録、書類作成、文書の仕分け、情報共有などの間接業務を見直し、必要に応じてAIや自動化を活用することで、業務負担を軽減します。あわせて、業務量や地域連携、患者動向などのデータを可視化し、継続的な業務改善と経営判断を支える基盤を構築します。
本プロジェクトでは、デジタル技術やAIを医療者の判断に置き換えるものではなく、記録、情報整理、要約、分析、知識活用などを支援する手段として位置付けます。
AIが生成した内容は、担当する医療従事者または職員が確認したうえで利用します。また、患者情報・個人情報の取扱いにあたっては、利用目的、アクセス権限、保存場所、安全管理、外部サービスの利用条件などを確認し、安全性を優先して段階的に検証します。
多摩ファミリークリニックを、都市型プライマリケアDXの実証・共創拠点とし、診療の質、地域連携、人材育成、業務負担、経営への効果を検証します。
得られた知見を整理・標準化し、将来的には、「外来中心」「訪問診療中心」「地域連携型」など、さまざまなプライマリケア医療機関が活用できるモデルとして発信することを目指します。
医療法人社団 家族の森 多摩ファミリークリニック
大橋 博樹 多摩ファミリークリニック院長/日本プライマリ・ケア連合学会副理事長
私たちは、外来診療と訪問診療を通じて地域住民の健康を支えるとともに、家庭医療を担う人材育成にも取り組んできました。今回の共創では、デジタル技術やAIを導入すること自体を目的とせず、患者さんへの理解を深め、医療者がより対話と判断に集中できる環境をつくりたいと考えています。現場での実践と検証を重ね、これからの都市型プライマリケアの一つのモデルとして学会やホームページ等を通じて発信していきます。
株式会社メディヴァ
大石 佳能子 メディヴァ代表取締役
医療DXは、デジタルツールを導入するだけの取り組みではありません。情報基盤を整え、必要に応じてAIも活用しながら、診療、連携、教育、経営の仕組みを現場とともに見直していくことが重要です。多摩ファミリークリニックとの共創を通じて、患者視点と医療安全を大切にしながら、他のプライマリケア医療機関にも展開できる実践的なモデルを構築していきます。
https://www.tamafc.jp/
子どもから大人まで、家族全員の健康のすべてを診る「家庭医療」の提供を目指し、2010年に開業。内科・小児科・外科の「外来診療」と「訪問診療」に加え、子育てママのサポートや健康相談など、さまざまな活動を展開し、地域住民の健康をサポートしています。
所在地:〒214-0013 神奈川県川崎市多摩区登戸新町337
開業:2010年4月
https://mediva.co.jp/
国内外の医療機関、介護施設の経営コンサルティング・運営支援・運営代行をはじめ、在宅医療、地域包括ケア関連支援、健保組合・企業・自治体の健康サポート、海外展開支援などを手がける「トータル・ヘルスケア・コンサルティング&オペレーション・カンパニー」。 「患者視点での医療改革」という理念のもと、単なる戦略提言だけでなく、現場に入り込み、実行まで伴走することを強みとして医療・予防・介護分野での変革を進めています。
所在地:〒158-0097 東京都世田谷区用賀2-32-18 グレース用賀301
設 立: 2000年6月
-
多摩ファミリークリニック 公式サイト
https://www.tamafc.jp/
診療内容、当院の取り組み、アクセス等をご覧いただけます。 -
株式会社メディヴァ 公式サイト
https://mediva.co.jp/
事業内容、企業情報、医療・ヘルスケア分野の取り組みをご覧いただけます。